お金にならないお金の話

お金は使うと無くなる、これを公理とする

検索結果と考察結果

検索結果と考察結果

情報遮断・恐怖・解放、これが洗脳の手順とある。情報遮断とは、目隠しをすることではなく、同じ情報を飽和させることで、情報収集を遮断することである。この飽和情報に恐怖を混ぜると、人は恐怖で委縮する。そこに恐怖からの解放が与えられると、人は自身で恐怖を解決したと感じ、高揚し、洗脳が完了する。その後は、与えられた指示を自分の意志として行動する。

霊感商法であれば、閉ざされた空間で、霊の恐怖を繰り返し話し、解決策として壺を提示する。壺は洗脳の手段であり、壺の販売は最終目的ではない。壺の購入は洗脳完了の確認である。

情報収集の方法としてネット検索がある。ネットには膨大な情報が蓄積されているが、検索結果は予め整理され、類似の内容が表示される。20年前であれば検索文字のわずかな変更で検索結果が変化したが、今は検索文字が予測文字に変換されてしまう。ネット検索には情報遮断の機能が組み込まれている。

お金に関する疑問には、経済学の教科書は答えてくれないことが多い。経済学に疑問を感じた場合は、ネットの論文検索が役に立つ。論文は定説に疑問を投げかけることがあり、多様な考えを得られる。一般的なネット検索では教科書的な回答が多い。お金の考察では、検索結果を鵜吞みにしないことも必要である。検索結果と考察結果の差異を整理した。

お金の機能

検索結果:交換、価値蓄積、価値尺度

考察結果:収入以上の消費を禁止する

物価

検索結果:貨幣と商品の交換レート

考察結果:国富を示す指標、資本ストックと類似

インフレ

検索結果:貨幣価値の低下

考察結果:資本ストックの増加、投資の増加

デフレ

検索結果:貨幣価値の上昇

考察結果:資本ストックの減少、投資の減少

景気

検索結果:経済の動向、好景気は物がよく売れる状態

考察結果:債務と債権の不均衡、好景気は金利が低すぎる状態

商品価格

検索結果:需要と供給の均衡で決まる

考察結果:生産で決まる、付加価値=減価償却費×2

賃金

検索結果:労働の需要と供給で決まる

考察結果:減価償却費、投資額で決まる

金利

検索結果:貨幣の需要と供給で決まる

考察結果:インフレ率に連動する、景気を調節する制御因子

価値

検索結果:労働価値が商品価値に転嫁される

考察結果:減価償却により、付加価値と賃金が対生成する

所有権

検索結果:身体の所有権の拡張として、生産物の所有権が発生

考察結果:商品購入により、社会的承認として所有権が発生

経済

検索結果:交換取引の連鎖による利益追求システム

考察結果:生産物の分配を目的とするシステム

減価償却

検索結果:経費と売上を年度に対応させる会計処理

考察結果:経費の本体且つ賃金の原資、付加価値の母体

どうしてこうなった、と言われるだろうか。考察と同じ内容を検索で見つけることができない。

お米はみんなに食べてもらうために農家が作っていると思うし、多くの商品も同様であると思う。個々の取引は利益追求を原動力とする利己的行動であるが、経済全体は需要を最大限満たす利他的結果を示す。労働者の為(共産主義)、社会の為(社会主義)、世界の為(グローバリズム)、環境の為(再生可能エネルギ)、持続可能な未来の為(SDGs)など、利他をスローガンとする活動は必ず独裁的な利己を実現する。自由競争が利他的成果を示すことが、検索結果から外れているように感じる。

どうしてこうなった、と私は言いたい。