お金にならないお金の話

お金は使うと無くなる、これを公理とする

スライムK登場

スライムK登場

経済の基礎式を1枚のフローダイアグラムにまとめる事が出来た。実物経済全体を簡素に示しているが、それでも複雑である。どこから理解すれば良いか、最重要はどこなのか、視点が定まらない。先ずは、貨幣を除外して、付加価値だけで考えてみる。ここでの付加価値は、価格のラベルが貼られた物資である。無形のストックもありえるが、ここでは無視する。

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日本を捕食したスライムK

存在する付加価値は全て資本ストックKであり、日本全土は資本ストックKに覆われた状態にある。そこで、資本ストックKを一体のスライムと見なし、スライムKと命名する。図に示すように、スライムKは日本を丸呑みした状態であり、日本人はスライムKの上で暮らしている。直接、自然に触れることはできない。衣食住、全てをスライムKから供給されている。空気だけは自然から直接取り入れているが、これもスライムKからの供給が増えている。日本人は、スライムKに奉仕することで、スライムKからの放出物を獲得している。これは、日本経済をスライムKと日本人の共生とするアナロジーである。

人はスライムKを所有物であると考え、細分化し、各々に自分の名前を付けて所有権を主張している。人は所有物を切り売りすることで、お金を稼ぎ、そのお金で所有物を増やし、さらに稼いでいる。或は、他人の所有物を購入する。このように考え、行動している。

一見、スライムKの存在など不要であり、人は独力で生存しているようである。しかし、注意深く考察を行うと、どうして所有物が増えるのか分からない、お金が何処から来るのか分からない、どのように賃金や商品価格が決まるのか分からない。何か、見えないものに支配され、全てを与えられ、管理されている、そんな不安を否定できない。