お金にならないお金の話

お金は使うと無くなる、これを公理とする

人手不足の解消法

人手不足の解消法

コンビニのバイト募集に人が集まらない、どうするか。お金が欲しくてバイトをするのだから、時給を上げれば当然人は集まるだろう。成功である、ところが周辺のコンビニも時給を上げてきた、元の人数に戻ってしまった。経営には余裕がある、もう少し時給を上げれば、他店はまね出来ないだろう。成功である、時給は2倍になったが、シフト管理にも余裕がある。

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しばらくすると、またシフトに穴が開き始めた、また人手不足である。調べてみると、今まで8時間働いていた人が6時間に減らしている。時給が上がったので労働時間を減らし、趣味の時間を増やしたのである。結局、他のバイトもまねをして、元の状態に戻ってしまった。今更、時給を下げることは出来ない、他のコンビニに移動するだろう。時給が2倍になっただけで、バイト不足の状態は何も変わらない。

半年が経ち、想定していなかったエアコンの修繕費が発生し、時給を下げ、バイトを減らし、12時間は自分が働くことにした。バイトを減らしたことが悪い印象を与え、客足も減り、体調を崩し、店を手放した。今は、少し離れたコンビニで働いている、ここの時給でも十分生活はできる。

これが正しい人手不足の解消法である。人手不足は、時給を上げても解決しない。人手不足は、必要人員と労働人員の不一致であるが、時給が安いからと失業者になる人は居ない、仕事を変えるだけである。時給が下がっても労働人員は減少しない。同様に、時給を上げても、労働人員は増えない。

新入社員と社長の給与比が10倍程度の企業は、おそらく適正な賃金を提供している。人手不足だからといって賃金を上げることは出来ない、倒産してしまう。賃金の決定要因もお金と関連する考察対象である。