お金にならないお金の話

お金は使うと無くなる、これを公理とする

貯蓄と利子

貯蓄と利子

商品価格の収支式から、貯蓄=資本蓄積であり、お金の貯蓄、すなわち貯金が同額の資本蓄積となる。一方、会計の収支式から、資本蓄積=利子であり、銀行は資本蓄積と同額の利子収入を得ている。貯金=資本蓄積=利子=銀行利益=銀行資産、短縮して、貯金=銀行資産と示すと、当然と感じる。収支式は常に成立しており、ここでの考察は現象をどのように理解するかである、疑問は理解不足の可能性が高い。その意味で、当然の結論は望ましいことである。

バランスシートの収支式を確認する。式(15)バランスシートは式(17)のように利子を含んでいる。ここに貯蓄を含めると式(20)となる。

(15)  マネーストック+資本ストック=銀行資産+日銀資産

(17)  預金+現金+Σ資本蓄積=(Σ利子+貸付金)+(当座預金+現金)

(20)  預金+現金+Σ貯蓄=Σ利子+預金+現金

ここでの貯蓄は賃金を貯めたお金を示し、貯蓄は預金の一部として管理されるが、預金と貯蓄は独立した概念である。銀行にとって、預金は貸付金との両建てであり、帳簿上の数値に過ぎない。しかし、預金に内包されている貯蓄は利子と対を成し、銀行の利益である。

(21)  貯蓄 = 利子

 式(21)は、付加価値生産の収支バランスと会計のバランスシートから演繹的に得られる結論であり、検証可能な命題である。金融界では常識なのだろうか、私には新しい知見であり、考察を進める。利子率は関係ない、貯蓄がそのまま利子収入となる。

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貯蓄=利子